猪熊弦一郎『猫たち』@ブンカムラ、からの金の蔵
ドメインやブログ名にはだいぶ反するけれど、東京のど真ん中は渋谷で開催中(もうすぐ終了)の、猪熊弦一郎『猫たち』を観に行ってきました。
※会期は今週水曜日までですが、今なら毎日先着でプレゼントをもらえるようです。
猪熊弦一郎さんは東京藝大の先輩(知らなかった)。
香川県を旅行したとき、丸亀市の猪熊弦一郎の美術館に行ってとても良かったのですが、今回も満足の内容でした。
ここに載せている写真は「撮影可能エリア」で撮影したもの。
今流行りの猫がモチーフだけあって女性客が多かったように思う。
最近、ほとんどの展示で「撮影可能エリア」があるけれど。あれの宣伝効果ってやっぱりすごいのかしら。
美術館=撮影禁止だという固定概念が強いからか、パシャパシャ写真を撮ることにはどうしても抵抗があるけれど、せっかくだし…と気に入った作品は撮ってしまう。
別に、悪いことじゃあないんだろうけれど、なんとなく「写真におさめると記憶から消えてしまう」説が自分のなかに根強くあったりもして、毎回葛藤する。もういっそのこと写真エリアがなければいいのに〜って気分です。
…とは言いつつちゃっかり撮りました。
猪熊さんも、どんな作風にしようかな?と迷いに迷っていたんだなぁと、すこし親近感がわく展示内容。ストーリーの組み立て方もよく、無理なく疲れず観れた。
ニューヨークで描いた抽象画は個人的にはあんまり好きでなく、彼は具象が持ち味だよなぁ…なんて思いました。
老年に描いた猫たちの力の抜け具合はとても素敵。猫を飼っている人にはわかると思うけれど、骨ばった背中のラインが上手い。
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仕事終わりに夫婦で見に行ったので、お腹がすいて近くで何か食べよう…となったのだけど
ブンカムラから渋谷駅までの間は人が多すぎてもうしっちゃかめっちゃか、この際どこでもいっかと109近くの金の蔵に入る。
(大概わたしたちの飲食店の選び方は適当である)
それがまたもう大変な状況で。
金の蔵自体が「サラリーマン向け格安居酒屋」のイメージから「学生向けワイワイ居酒屋」へと変貌を遂げており、しかもかつての全品290円は影を潜め、特に安くもなく、その割にちょっと驚くほどまずいし、清潔感はないし…。
お店に入って失敗したなぁと思っても、よっぽどのことがなければ楽しもうと試みるのだけど、今回ばかりは難易度が高すぎた。
客層は九割九分が20代。しかも渋谷、109とセンター街の間、ここでいきりたたずしてどうする!てな雰囲気。もうこんなに居場所がない居酒屋ってある!?てくらい、居づらくて、居たたまれないとはまさにこのこと。
いやはや猪熊弦一郎より金の蔵が衝撃的すぎて、完全に喰われてしまった土曜の夜でした。
30代になると入る店は選ばなきゃいけないんだなぁと実感。
ふたりで顔を見合わせ
「いい勉強になったね」
入る店に失敗したときはこういう落し所しかないのです。