Día 11-2. ここではない、美しい地を見つけて/スニル

ナワラから、バスを乗り継いでZunil(スニル)へ。温泉が湧いていることでも有名な村だ。

スニルの風景

スニルは美しい、と聞いていたが、その噂は本当だった。


今まで訪れた街や村は、市場の様子は少しずつ違ったけれど、コロニアル調のカラフルな建物が低く並ぶ景色自体にあまり変化はなかった。

スニルは…

先の見えない、入り組んだ狭い路地を歩く道のり。頭上にかかる無数の電線や洗濯物。


その両側に並ぶ家々の、グレーを基調としたファサードには少しずつ色が足され、細かい装飾が施されていて、見ていて飽きない。


歩いて歩いてたどり着いた高台から見る村並みは、ただただ美しかった。

美しいと言っても、綺麗とか豪華という種の美しさではない。積み重なるように(一体どうやってつくったんだろう?)並ぶ家、屋上に干してある洗濯物。生活そのものがあらわになっている状況が決して汚らしくなく、変な言い方だけれど整頓されているようで、住まう人たちの豊かさ、余裕が見て取れた。


タカさんいわく、スニルは他に比べて少し裕福な村なんだという。日本の常識からすると、この洗濯物の干し方も街並みもとても「裕福」には見えないのだけど、実際に歩くとその通りに体感されるから不思議だった。

スニルの市場

市場も体育館のような建物の中で開かれていて、とても立派。



よく見ると女性でヘアバンドのようなものを着けている人がけっこういる。それも裕福さの現れなのかもしれない。

ちなみにこの市場の中で食事をとったのだけど、確かQ15(=約200円)で食べたビーフシチューがけご飯がとても美味しかった。

スニルの洗濯場

川沿いでは女性が洗濯をし、洗濯物を土手の草の上に並べて干していた。この光景には、本当に心を動かされた。



日本では見たことのない、人の営みが自然と一体になっている様子。意図してではなく、必然から生まれる絵画のような、幻想的な光景…

まるで大切にしている詩集の世界がそのまま現われたかのような美しい絵には、少し戸惑うほどだった。

きみが住む星

きみが住む星



「ここではない、どこか遠いところ」。今回の旅で目指した場所。


遠く、豊かな土地へ来て、想像も及ばなかった景色を見れたことに、心から感謝した。


(Apr.23, 2013)

▽次回、サンアンドレス・シェクルの原色の教会を見に。


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